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i2i Streamしかり、サンコーのレアモノはたまに面白いものが
あって、それなりに好きなのですが

サンコー、バッテリーを挟んで使う汎用USB充電器
(デジカメWatch, 2008/09/05)

http://dc.watch.impress.co.jp/cda/accessories/2008/09/05/9157.html

これはダメでしょう・・・
記事にして一般に広く販促するのは、もっとダメダメでしょう・・・




リチウムイオン電池は通常状態と過充電状態の境界が近く、
ちょっとしたことですぐに過充電となります。そして

過充電でリチウム析出→端子間が短絡→一気にエネルギー放出

というパターンに陥る可能性もある非常に危険なものなのです。
フル充電したリチウムイオン電池は、電解コンデンサなどとは
比べものにならないほどの破壊力があります(後述)。
iPodが爆発した!とか、ノートPCが火を噴いた!とかの原因は
たいていリチウムイオン電池ですね。
(回収騒ぎが起きるのも、たいていバッテリがらみ)


現在市販されているほとんどのリチウムイオン電池は、
バッテリパックの内部に電源監視ICとセンサを組み込んだ
高機能な安全回路を設けて、電池が致命的なダメージを
受ける前に回路を遮断するようになっています。
なので通常の使い方では、電池が爆発にまで至る可能性は
極めて低いと言えます。
(一部のいかがわしい中国製を除く)

ただし、こんな怪しい充電器を使った場合の話は別。
リチウムイオン電池の充電は、10mV単位で電圧制御しないと
いけないほどの
繊細な作業
が要求されます。
そんな仕組みがこの980円の充電器に入っているとは思えない。
よしんば入っていたとして、こんな不安定な端子接触では
ちょっとした振動でノイズが混入する可能性が非常に高い。
またリチウムイオン電池は負極材料によって充電を完了する
電圧が異なりますが、その判断はどこでするんでしょう。
温度センサも付いているとは思えないし。
考えれば考えるほど危険な香りがしてきます。


★★★


リチウムイオン電池の威力を、実際に数字で見てみると・・・

手元のSH905iの電池パックの容量は3.7V / 770mAh。
最初から終りまで3.7Vが持続するものと単純化して、
エネルギー総量は2.85Wh、だいたい10KJ(キロジュール)。
これはTNT火薬で約2.5g相当。
イメージしにくければ、9mmパラの拳銃弾で20発分と
考えれば分かりやすいかも。

※熱となって逃げるエネルギー量も考えないといけないので
単純比較はできませんが。


これだけのエネルギーが「密閉された容器」の中で一気に
解放されると、とんでもない破壊力となります。
しかも充電器なんてものは電池をセットしたらそのまま
放置しておくこともしばしば。
寝る前にセットしてたら、深夜いつのまにか爆発して火事に、
なんてあんまり嬉しくないシチュエーションだと思うのです。


とりあえず、これを購入する場合は、これは非常に危険な
ものだという意識を持って使うのが良いかと。
というか売っちゃダメでしょう、ホントなら・・・
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